Windows ServerでDFS機能を使ってファイル共有を出している場合に、Acrobat Readerを使ってpdfファイルを開こうとすると様々なエラーになることが報告されています。
しかも、Windows Server でも 2012R2 と 2019 で動作が異なっていたり、pdfファイルが開かないや印刷できないなど現象が様々です。
これに対してまとめてみました。
目次
現象
環境
[Windows関連]
Windows Server 2016/2019 の下で、ファイル共有に ”DFS(Distributed File System)” を使用し ”DFS共有(\\ドメイン名\共有 など)” にアクセスている。
なお、DFSサービスを使っていてもフォルダ共有(\\サーバ名¥共有 など)では現象はでない。
また、windows Server 2012R2 以下では現象はでない
[Actobat Reader関連]
Acrobat RReadr バージョン10.1 以上で、”保護モード” が有効(規定値)になっている。
保護モードによるトラブルシューティング | Adobe Reader
https://helpx.adobe.com/jp/acrobat/kb/protected-mode-troubleshooting-reader.html
現象の出るパターン
現象はいくつか確認されていますが、一番に影響が大きいのは「DFS共有経由では、pdfファイルが2個以上開かない(この時エラーも出ない)」です。
Windowsバージョン | Acrobat保護モード | DFS経由(\\ドメイン名\共有) | 直接(\\サーバ名\共有) |
Windws Server 2012R2以下 | 有効 | ○できる | ○できる |
無効 | ○できる | ○できる | |
Windws Server 2016 /2019 | 有効 | ×できない | ○できる |
無効 | ○できる | ○できる |
回避方法
構成を変える(DFSをやめるなど)の他の回避方法としては、”Acrobat Readerの保護モードをやめる” があります。Active Directoryのグループポリシで設定ができますので、簡単かつ確実な方法となります。
なお、以下のように「Acrobat Readerの保護モードを無効に設定しても大丈夫」と公言しているメーカーもあります。(その勇気に拍手ですね)
Adobe Acrobat Readerでオンライン上のPDFファイルを開くことができない事象やPDFファイルの印刷ができない事象が発生する
<https://esupport.trendmicro.com/support/vb/solution/ja-jp/1122136.aspx?cm_sp=Sup-_-index-_-1122136>
Actobat Readerの保護モードの変更方法
設定方法は以下になります。
①Acrobat を起動します
②編集/環境設定 を選択
③画面左の「分類」の一覧から「セキュリティ(拡張)」を選択
④「サンドボックスによる保護」セクションの「保護されたビュー」で「オフ」を選択
⑤「OK」をクリックして環境設定ダイアログボックスを閉じる
詳細は以下を参照ください。
おかしいなと思ったら(Acrobat DC)
https://helpx.adobe.com/jp/acrobat/kb/cq12070427.html